『幸せな小金持ちへの8つのステップ』 by 本田健

「幸せな小金持ちの世界」へは、頑張っいてはたどり着けない
本書の定義によると小金持ちの定義は、「一億円の資産と何もしないで年収3000万円あること」です。著者によれば、その程度の収入があれば、生活上ほとんどお金を意識することはなく、それ以上だと生活を犠牲にしないとビジネスとを拡大できないので、この程度がちょうどバランスのとれた良い状態ではないとか主張しています。
この本が、「小金持ち」ワールドの始まりです。
本田氏の一連の「小金持ち」本は、その読後の心地よさがあります。「お金」という世知辛い事を題材にしながら、なせか、心がジーンとする不思議さがあります。その反面、しばらくして時間が経つと、私だけかもしませんが、居心地の悪い思いとともに、かかれている魅力的なメッセージがバラバラに分解していくような感じがあり、一つの像に焦点があったように感じたものが消えて無くなります。どうも、今ひとつ受け入れがたいのです。多分、どうも、その「小金持ち」になるロジックが見えずに、腑に落ちないからなんでしょう。
再度、注意深く読んでみると、その仕組みがなんとくなく、理解できました。経営戦略で言うところのニッチ戦略を個人レベルで実現するという事なのでしょう。ニッチ戦略は、経営資源を特定の領域に集中させ、その領域でトップレベルの企業になることにより、高い収益率を確保する戦略です。収益が高くなるのは、その企業以外にその領域に優れた製品・サービスを提供している会社がないので、結果的に、多少高くても、顧客が購入してくれるからです。もう少し、わかりやすい言葉で言うと、オンリー・ワンになるということです。
小金持ちでは、特に自分したいことに特化することにより、自分自身の資源の分散を防ぎ、特定の領域でトップになることにより、ワンリー・ワンになるとこにより、自分も、顧客もハッピーになるという仕掛けなのでしょう。また、時代も味方しています。成長期の経済というのは、必要な物が足りない状態なので、とにかく、安く大量に作ればそれだけで、儲かります。そういう時代は、大企業が力を持っています。しかし、現在のように成熟した社会では、一通り、必要な物は行き渡っています。そうすると、個々人が購入する製品・サービスはというのは、それぞれの嗜好に依存します。そのような社会は、消費者、特にリーダー的なな消費者に力があります。それに、対応してビジネスを成立させるのが、「小金持ち」なのでしょう。
「小金持ち」は、明確に「自分の好きな領域」特化していきます。その領域を深く耕すことにより、豊かな収穫を得ようとしています。好きなことなので、他の領域にはお金を使用しませんし、時間も使いません。それを長期的に実践し、かつ、ビジネスの原則を貫くというと「小金持ち」になっても、不思議でないように思えます。
最後に、「小金持ち」の特徴を引用します
1.自分の好きなことをやって人生を生きている
2.節約家で質素な生活をしている
3.明快な人生観、人生の方向性、目標を持っている
4.お金やビジネスが大好き
5.情緒的に安定している
6.決断力、行動力がある
7.自分の愛する「ライフワーク」を持っている
8.愛と信頼で結ばれた夫婦愛、楽しい家庭、友情を持っている
幸せな小金持ちへの8つのステップ-人生の”宝地図”がこことにある
著者:本田健、出版社:ゴマブックス
後悔度:★★★ (三つ星満点)
★★★:読まないと絶対後悔する、★★:とても後悔する、★:やっぱり後悔する


ようやくすっきりした。でも、我ながら、こんな理屈で理解しないとすっきりしないなんて、なんて面倒くさい性格なのかと思ってしまう。
今日は、社内でのKMサイトで、私が作成した資料がトップになっていることが分かって、結構、嬉しい。あの資料を作成するのは時間がかかったもので。

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