成功法則本の元祖
ランチェスター関東No.1さんの日記で、紹介されていたので読んでみました。
自伝という形態の本は、ちょっと、取っ付きにくかったのですが、内容が個人の具体的な行動なので親しみがわき、少し読むと、気持ちよく読めました。当たり前ですが、偉人でも若い頃はいろいろな失敗を犯していて親しみがわきます。
普通の成功法則を解説した本は、抽象的なことが並んでいて、わかったようなわからないような小か不良部分が残るのですが、自伝は具体的な筆者の行動がかかれていて、消化不良感がなくていいですね。
この本のハイライトは、「五章 十三徳樹立」ですね。私は、この十三徳の内容より、ベンジャミンが確立した仕組みが興味深い。
徳を身につけるために、まず、三つの事を行います。
1.徳を具体的に定義する。
2.徳を実行したか否かをチェックリストで日々チェックする。
3.一度に、すべての徳を身につけるのではなく、一つ一つ、確実に身につけていきます。
もう少し、具体的に書くと、1は、以下のような形式で、内容を明確にします。
節制:飽くほど食う無かれ。酔うまで飲む無かれ。
これは、徳を明確にして、実行する際に、何を実行していいのか迷わないためです。
2は、曜日を横の軸に、徳の種類を縦の軸にして、一週間周期に確認するためのツールを作ります。徳に反した行動を取ると黒い点を書きこみます。この黒の点が週を減る毎に減らして、モチベーションの向上を促します。
3は、一度に身につけるのは無理なので、一歩一歩確実に進めていこうという現実的なアプローチです。一週間単位に、ある一つの項目について、注意を払い、違反しないように努力します。他の項目は、記録のみを行います。一週間、特定の項目をクリアすると、次の徳に移動します。これを、何週かするとだんだんと黒の点が減ってくるそうです。
「徳」という抽象的な能力を身につけるのに、現実的なアプローチをとるという点が凡人と違います。
ちなみに、この十三徳を抜き出して、解説をつけた本があります。以下の「人生を幸せへと導く13の習慣」という本です。
徐々に成功をおさめていくフランクリンの過程は、成功法則の具現の一つとしてみることができ、もしかしたら、自分も可能かなと思わせます。ちなみに、明治時代にこの本はかなり売れたようで小説「坊ちゃん」にも、でてきます。
成功者の自伝は、おもしろいですね。他の自伝も読んでみようかな。
フランクリン自伝
著者:ベンジャミン・フランクリン、出版社:岩波書店
後悔度:★★★ (三つ星満点)
★★★:読まないと絶対後悔する、★★:とても後悔する、★:やっぱり後悔する
ちなみに、すでに著作権は切れていますので、原書はグーテンベルグ・プロジェクトの
ここから、ダウンロードできます。ちょっと、見た感じ読みやすいです。
ちなみに、グーテンベルグの翻訳版で、「プロジェクト杉田玄白」というのがあるんですね。
この日記の横に、「十三徳」と「規則正しい生活」の更新版を置きました。もしかしたら、竹内均氏も、この本を読んだのかもしれませんね。
明日は、この十三徳を抜き出して、解説をつけた本:「人生を幸せへと導く13の習慣」をとりあげます。十三徳の内容が気になる方は、明日も見てね。