『私はどうして販売外交に成功したか』 by フランク・ベトガー

『フランクリン自伝』を営業に生かしたらこうなる?
以前、ランチェスター経営(株)関東No.1代理店さんの日記で、コメントされていた本です。ようやく、読みました。
内容は、「フランク・ベトガー」という保険営業の人がどのように成功したかということを肩の力を抜いて、語っているというような内容です。デール・カーネギーの話し方教室に通っているエピソードから推測してかなり古い人のようです。ちなみに、奥付によると日本での翻訳版の初版が、1964年です。
『フランクリン自伝』と同様に、このような自伝の形式は、失敗談があることで真実味を感じるし、ディテールがある体験談が納得感を引き出します。
著者は、『フランクリン自伝』を読んでおり、それを実践することで成功を収めています。この人の十三徳を紹介しても、あまり、意味のあることでないで紹介はしません。しかし、大切なのは、自分の持っている課題との整合性と具体的行動に繋がるような「徳(=習慣)」の設定が大切だと感じました。
更に、『フランクリン自伝』でも登場した質問による説得(産婆術でしたけ?)や相手の共感を得る話し方を拾得されているようです。産婆術も、詳しく知りたくなってきました。少し前に、多くの本が出た「質問力」と関係があるのでしょうか。
すごいなと感心した所は、丹念にセールスの記録をとり、訪問の回数とコミッション料から、一回あたりのコミッション料を割り出し、訪問回数をこなすことにより、徐々にそのコミッション料が徐々に上がっていくことを割り出します。そして、手間のかかる3回以上かかるセールスについて分析を行い、手間がかかる割りに、成果が上がらないと分析し、そのようなセースルを止めることにより効率化します。
なんだか、『小さな会社・儲けのルール』 の時間戦略の実例を示されているように感じます。そうです。例の式です。
y = a × xの2乗 + b
y:人生の目標、a:才能、x:時間(努力・忍耐)、b:過去の蓄積
それと、関係が強いのですが、「結局、セールスは訪問回数だ」という事を知って、それを効率的に行うために、一週間の計画を半日かけて綿密に立案する姿にも、感心させられました。訪問先の顧客に合わせてどのような会話を組み立てるか綿密に計画していくのです。しかも、きっちり、実行に移します。例え、親友からの誘いを蹴ってまででもです。徹底しています。
また、営業らしいなと思ったのは、人の名前を覚えることの大切さを語り、その覚え方を教授しています。1.印象:最初に会ったときに、集中して、覚えようとする。気にとめない人が多いらしい。
2.反復:すぐに、会話の中に相手の名前を入れる。相手も、名前を呼ばれると好印象を持つので、一石二鳥。
3.連想:なにかにかこつけて、または、語呂合わせで関連づけて、記憶に残す。
この人は、自分自身のことを「気の弱い神経質な人だ」と思っていました。そのため、びくびくしながら物事に対処していたいましたが、うまく、行きません。そのような状況から、立ち直り、トップ・セールスマンになる過程が書かれており、気の弱い人に勇気を与える本です。
私はどうして販売外交に成功したか
著者:フランク・ベトガー、出版社:ダイヤモンド社
後悔度:★★★ (三つ星満点)
★★★:読まないと絶対後悔する、★★:とても後悔する、★:やっぱり後悔する


この本から、綿密に計画して、実行して、反省する大切さを痛感しました。要するに、PDCAなんですけどね。きっちり、私の「習慣」にも組み入れたいと思います。
また、人とのコミュニケーションの基本は、まず、人の名前を覚えることでしょうね。反省、何とか、私も工夫して覚えます。
あ、そうそう、今、沖縄にいます。やはり、暖かいのはいいですね。でも、何か暇で物足りないです。やはり、東京が合っているのでしょうか・・・



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