『お金と英語の非常識な関係』 by 神田昌典

上下、二冊にわたる力作です。神田昌典氏(ブログ:「神田昌典の毎日が奇跡!」)の成功は、「実は、英語にあった!」と言いつつ、「実は、英語力がなかった」と告白しています。
そして、英語が使えるメリットが大きいけども、それをマスターするのは、莫大な時間が必要であり、マスターしても、英語屋として便利に使われるだけで終わってしまうという「英語とビジネス」の根本的な矛盾を強調します。
更に、多くの人にとって、英語は既に使うことができるという事を知りなさいと述べ、短期間にビジネスに使える手段を自信の実体験や他の人の実例を使って、メインターゲットである中小企業の経営層に対して、売り込んでいます。
その構成力もすばらしいが、個々の手順や論理に、説得力があり、しかも、普通の人でもなんとかなりそうな内容であることが凄いです。
単なるサラリーマンである私も、つい、三ヶ月後には、米国のビジネス・セミナーに参加して、米国の企業と提携するぞーと強く決意したほどです。
基本となる主張は、1.目的を明確化するとやるべき事は限定される、2.英語に対する自己の抑制を取り払う、3.潜在能力を利用する手法で一気に英語力を身につける、この3点に集約されます。
特に、私が、興味深く感じたことは、日本が情報鎖国状態にあることです。
米国は、日本と比較して、10年以上、進んでいるそうです。日本がまだ、工業国として、トップの地位に留まっているのに対して、米国は「知価社会」に突入しています。
知価社会とは、モノではなく知識の価値をベースにする社会です。詳しくは、堺屋太一著『知価革命』をどうぞ。名著です。

知価革命―工業社会が終わる 知価社会が始まる
この知価社会の主役は、売上10億円以下のマイクロ企業です。このマイクロ企業が主導する社会に突入しています。そして、この企業をターゲットとしたビジネス書が多数、出版されています。それらの本は、日本で三ヶ月で原稿を作成するのと異なり、じっくりと一年間をかけて作成され、そのボリュームは日本のそれと比較して、二倍のページ数になります。
これらの10年進んでいるノウハウの本が、日本に翻訳されないのです。なぜなら、出版界はいままでにない不況に苦しんでおり、特に、ビジネス書は厳しい状況で、出版社の体力が落ちているのに加えて、最近の日本では、分厚い本が売れなくなっているためです。
もったいない話です。
10年先の貴重な情報を英語力に乏しい人が、どのようにして、儲かるビジネスに活かしていくかのかを2冊分の分量で、述べています。意気込みを感じますね。神田ファンは、勿論、ビジネスを英語に活かしたい人は読むべきですね。
■■ 今日のエッセンス
■■ 日本とは異なる10年先行している社会のビジネスノウハウがある。
■■ 日本の状況は、情報鎖国状態であり、英語を少し、使うだけで他人と差がつく。

お金と英語の非常識な関係(上)~最短最速で「お金持ちになる秘密」
著者:神田昌典、出版社:フォレスト出版、ISBN:4894511711

お金と英語の非常識な関係(上) 神田昌典&ウィリアム・リード、スペシャル対談CD付き
お金と英語の非常識な関係(下)~最短最速で「英語を使いこなす秘訣」
著者:神田昌典、出版社:フォレスト出版、ISBN:489451172X

お金と英語の非常識な関係(下)―神田昌典の全情報ソース付き

コメント

  1. Gene より:

    Tulipaさん、こんにちは。
    ご無沙汰しています。Geneです。

    神田さんの英語本、ようやく読み終わりました。やっぱり、「さすが!」って感じですね。
    この本にはフォトリーディング、ジーニアスコードセミナーのエッセンスや4月のリーダーシップセミナーでお話されたことが含まれていて、とってもお得な本だなぁとも思いました。
    明日、あさってとこの本をベースに短期間で英語を習得するセミナーに参加してきます。

  2. Tulipa より:

    GENEさん
    > 明日、あさってとこの本をベースに短期間で英語を習得するセミナーに参加してきます。

    さっそく、受講されるんですね。受講後のお話が聞きたいです。

  3. Gene より:

    Tulipaさん

    ぼくのブログに英語セミナーについて更新しました。

    http://blog.livedoor.jp/gene_survive/archives/5655611.html

    洋書ってフォトリーディングに向いているなぁってあらためて感じました。

  4. 神田さんの著書は、読み手としても書き手としてもとても参考になりますよね。それにしても、今回の書籍は情報入れすぎ…って感じです。上巻の CD にしろ、下巻の情報ソースにしろ、そこまで出しますか…という感じです。ただ、そこまで情報や気づきの「元」があるのに、実際に行動してみる人はどれぐらいなのでしょうか…。まずは行動あるのみですね。

  5. YOU より:

    Tulipaさん、初めまして。
    トラックバック有り難うございます。

    現在私は、留学生としてアメリカで勉強しています。
    はっきり言ってこの書籍は、衝撃的でした。
    今まで、何気なく生活をしていたのがもったいない。そんな気持ちになりました。せっかく日本より10年先を行っているこの地で生活しているのなら、もっと色々な物に、気付きを得るべきだった。

    残り少ない留学生活、これからは、もっとアンテナを張らして生活していきたいと思います。

  6. Tulipa より:

    YOUさん

    うらやましいです。存分に、アメリカ生活を楽しんで、日本にいいビジネスを導入してくださいね。

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