『感動力』 by 平野秀典

「顧客満足症候群」と平野秀典氏が呼ぶ病があります。それは、「顧客満足」という指標をかかげて、満足度を上げようとしているのに、業績が上がらず、社員が疲弊していくという病です。
満足しただけでは、顧客は、その企業に愛着をいだきません。満足以上である感動のレベルに達して、初めて、お得意さまになっていただけると説いています。
三菱総研のリサーチを引用しています。月一回以上、感動したことがあると回答した人は、10代20代は50%、50代60代は30%となり、年齢があがるとその率が下がっていきます。感動は希少価値があり、5兆円もの市場規模になるそうです。
20世紀までの企業は、自らのビジネス能力を戦闘力として表現してきました。そして、その能力を表す言葉が、戦争用語である戦略、戦術、攻略です。それに対して、21世紀のビジネス能力は感動力で表現できるのです。感動力は、人を感動させる能力です。
もう少し詳細に説明すると、感動とは、期待を上回る実感を与えることです。期待していた以上の内容が伝わり実感として感じられることです。数式として表すと、以下のようになります。
期待 << 実感 → 感動 この期待と実感のギャップが大きいほど、感動、感激、感謝というおおきな感情になります。つまり、期待を小さくするか、実感を大きくすれば、そのギャップを大きくでき、感動の感情を引き出せるのです。 期待を小さくすることは、その範囲を狭めることです。絞り込み、つまり、こだわりです。実感を大きくすることは、相手に伝わりやすい形にして現実を表現します。 人は、現実を認識する時、五感を通して感じます。そして、五感のうち、視覚、聴覚、触覚の3つが実感を得るための大きな要素となっています。人は、これらの3つのどれかを優先して使用しています。よって、実感モードのどれを使用しているかを確認して、その人のモードに合わせて、現実を伝える必要があります。 不特定多数の人々に何かを伝える場合、この三つのモードをミックスして、伝える必要があります。 実際に感動をビジネスに使う際には、SPP(シナリオ、プロデュース、パフォーマンス)の手法を使用します。演劇で使用されてきたノウハウをうまく、ビジネスの現場に適合させた手法として、実績のあるものです。興味を持った方は本書を読まれることをおすすめします。 ■■ 今日のエッセンス
■■ お客様の期待を自社の優位な点に限定する様に意識していますか?
■■ お客様が優先する感覚のモードに合わせた説明の仕方をしていますか?

感動力~あなたの人生に「ドラマ」を生み出す7つの魔術
著者:平野秀典、出版社:ゴマブックス、ISBN:4777100618
後悔度:★★★ (三つ星満点)
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感動力

コメント

  1. aki より:

    トラックバックありがとうございます。

    いつも拝見しているTulipaさんにトラックバックして頂けるとは非常に光栄です。

    これからもよろしくお願いします。

  2. 笠岡はじめ より:

    トラバありがとうございます。最近かなり順調そうですね。メルマガからも「のってる」感じがします。またそのうち会いたいですね。

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