『売り込まなくても売れる!』 by ジャック・ワース/ニコラス・E.ルーベン

先日、六本木ヒルズで、「自分マーケティング講座」というセミナーを受けてきました。その講師が、本書で提唱されている『高確率セールス』の講座も、持っていました。そういえば、その関係の本が家にあったなと思いだし、読み始めました。
これは、営業のパラダイムをひっくり返す素晴らしい本です。神田昌典氏監修だけはあります。氏の『非常識な成功法則』で、殿様バッタの営業(ネーミングが凄い!)と呼んでいた営業法がこれです。
http://tinyurl.com/43qsf
従来、営業は「見込み客に買わせる」と思われてきました。それを双方のビジネスにおける合意上で行うという視点から営業のプロセスを構築しています。本書によると、「見込み客に買わせる」という営業は、1950年代の「営業コストがかからない」かつ「メディアが発達してない」という状況で生まれた慣習を引きずっているとのことです。
もう少し、詳しく言うと、100人中、買ってくれる人が5人いると仮定します。その5人を早く見つけるための方法です。そして、見込みのない客を効率よく排除していくプロセスを体系化しています。
以下のプロセスがあります。
1.顧客発掘
2.信頼関係作り
3.発見/除外
4.満足条件を決める
「1.顧客発掘」は、電話での顧客開拓です。通常と異なるのは、「買う予定も意志も資金もない」顧客を除外することに主眼が置かれています。商品の説明を簡潔に述べて、購入を希望するのかしないかを淡々と聞くだけなのです。
「2.信頼関係作り」については、相手について興味を持って、個人的な会話を担当者と持ち、信頼関係ができたことを確認します。納得感ある記述になっていないのですが、神田昌典氏の最新の著書『お金と英語の非常識な関係(下)』の第六章の15分で旧知の友人になる方法に近いのかなと推測してしまいました。
http://tinyurl.com/55r3c
「3.発見/除外」は、営業の現場で、13の一般的な具体的な質問を行い、購入の際の障害となるものを発見するプロセスです。ここで、不的確と判断されると退散してしまいます。具体的な質問の内容は、本書を参照してください。
「4.満足条件を決める」は、まず、その商品個々の条件がクリアできれば、購入することにコミットメントをもらいます。そして、それから、条件を客観的に判断できるレベルまで明確化していきます。この際、常に、顧客から条件を言ってもらうことが大切です。
この営業法は、今までの営業法とまったく異なるため、会社全体で導入するには、かなりの困難が伴いそうですね。ただ、少人数の会社だと、比較的スムーズに取り入れられそうですよね。そして、それが大きな会社に対する強みになりそうです。私が自分の会社を持っていたら、即座に、取り入れたくなる魅力的な営業法です。
■■ 今日のエッセンス
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■■ ビジネスにおける合意上で行うという視点から営業を考えていますか?
■■ 購入の具体的な話に入る前にその障害になることを確認しますか?


◆売り込まなくても売れる!~説得いらずの高確率セールス
著者:ジャック・ワース/ニコラス・E.ルーベン
出版社:フォレスト出版、ISBN:4894511371

後悔度:★★★ (三つ星満点)
★★★:読まないと絶対後悔する、★★:とても後悔する、★:やっぱり後悔する
ジャンル:マーケティング
◆詳細&購入

売り込まなくても売れる! ― 説得いらずの高確率セールス
ジャック・ワース ニコラス・E・ルーベン 坂本 希久子

おすすめ平均 
ザ・ゴールのように読みやすい。一晩で読みきった。
なるほど!と思わせてくれる。
プッシュ営業しなくていいです。
時間つぶしに良いんじゃない?
お願い営業はするな!を明確に言い切っている良書

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コメント

  1. なべっち より:

    トラックバックありがとうございます。

    【後読】、いつも読んでいます。
    Tulipaさんのメルマガは内容が深く、読みたい本を見つけるのに役立ってます(^^♪

    応援しています。

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