以前、金森さんの『超・営業法』も、強烈な印象を与えてくれましたが、今回も強烈な印象を与えてくれます。(『超・営業法』の書評)
それは、「インターネットでのマーケティングをインターネット内だけで考えないで、オフラインの世界を含めて考えていくこと」と「単なる集客の手段だけではなく、ビジネス全体を考えていくこと」の二つの視点が類書と異なり新鮮で、強烈な印象を与えてくれます。
前者は、アインシュタインの言葉「問題は、それを生み出した意識と同じ意識では決して解決しない」を引用し、具体例を提示します。それは、Yahoo!などの検索サイトから来るトラフィックを得るために、既に、多くの検索がなされているキーワードに注目するのではなく、これから、来るであろうキーワードを予測して、待ちかまえるのです。
それは、テレビで放映されるであろう内容のキーワードを、前もって、『TVガイド』などの雑誌から、数週間前に調べ上げ、それに対応するキーワードを自分のサイトに組み込むことで可能になります。凄い発想力ですよね。
後者については、「札束に火をつけて燃やす覚悟がない人間は、商売の世界では勝てません」という迫力のある言葉で、ある種の覚悟を迫っています。
具体的な例として、広告費があげられています。広告費が回収できるレベルまで、広告費を投入していきます。一回、数十万かかる広告を改善して、ペイするレベルにもっていくのです。最初、トントンのレベルから始まったインターネットの広告が、最終的には、360万円を投入して、1720万円を得るレベルまでにもってきました。
そのレベルにもってくる途中では、結果が不安定になることもあり、かなりの精神的な負担になります。しかし、広告費をかけないと縮小均衡に陥り、商売が発展しません。勝つためには、結果が保証されなくても、続ける必要があります。
本書で取り上げられているインターネットでのマーケティング手法として、以下があります。
・AdWords、オーバーチュアなどのPPC
・プレスリリース
・ディレクトリ対策
・SEO
・アフィリエイト
・ポータルサイト広告/提携
・メルマガ
・コミュニティ・サイト
これら単独ではなく、複数の手段を組み合わせて、効果を高めていくような方法が提示されています。
更に、オフラインの戦術が新鮮に感じられました。例えば、受注するために、メールで受けたことを電話で確認します。そして、資料はPDFファイルなどの電子ファイルではなく、紙の書類を使用します。これは、それぞれ、他に注文が流れないようにするためや容易に捨てられないようにするためです。
本書は、インターネットでのマーケティング手法を具体的にどのように活用したらいいのかに、悩んでいる方には、特におすすめの内容になっています。また、インターネットでのビジネスを考えている方は、その可能性を感じる意味で、読むことをお勧めします。
最後に、金森氏の言葉を引用します。
「ネットは時空や貨幣価値の壁を越え、情報は無限に複製可能です。これをうまく利用すれば、そこに富が創造できます。」
■■ 今日のエッセンス
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■■ 問題は、それを生み出した意識と同じ意識では決して解決しない。
■■ 札束に火をつけて燃やす覚悟がない人間は、商売の世界では勝てません。
◆『インターネットを使って自宅で1億円稼いだ!超・マーケティング』
著者:金森重樹、出版社:ダイヤモンド社、ISBN:4478530343
後悔度:★★★ (三つ星満点)
★★★:読まないと絶対後悔する、★★:とても後悔する、★:やっぱり後悔する
コメント
突然のトラックバックにも関わらず、
お返事のコメント有難うございました。
私がブログを書き出したのは、Tulipaさんの
ブログを知ったのがきっかけですので、
コメントを頂けてとても嬉しかったです。
有難うございます。
(お礼が遅くなりました。昨日まで一週間の
出張研修のため、パソコンが全く見れません
でした・・・。)
コメント、ありがとうございます。私のブログがキッカケになってるとは!嬉しいです。
これからも、よろしく、お願いします。
はじめまして、よろしくお願いします。
私のブログでもこの本を紹介しましたので、トラックバックさせていただきました。
この本を書店で見つけた時には、
とてもすばらしい、内容のあるものだというのが、すぐにわかりました。
金森さんの著作は始めて読みましたが、他の本も読んでみたいです。