『ビジネス・コールドリーディング』 by 石井裕之 前編

以前にも、石井裕之氏の本を二冊、ご紹介しました。
『一瞬で信じこませる話術コールドリーディング』 by 石井裕之
『なぜ、「頑張っている人」ほど、うまくいかないのか?』 by ジョン・キャパス
その石井裕之氏が、今度はビジネスでのコミュニケーションにどのように応用するかを『ビジネス・コールドリーディングを明らかにしてくれます。わかりやすいテクニックが多く含まれているので、お買い得度の高い本になっています。
◆コールド・リーディングとは
まず、コールド・リーディングの意味を説明します。コールド・リーディングとは、ニセ占い師、ニセ霊能者、詐欺師が使う話法で、Cold「何の準備もなく、その場で」、Reading「相手の心を読む、占う」手法を指します。
ビジネスの場面において、その場で、相手の心を読むような話をすると、有利になりますよね。その具体的な方法をいくつか取り上げて、説明します。
◆Weタイプ/Meタイプ
相手をWeタイプか、Meタイプか、どちらかであるかを判断します。相手の性格により、話し方を変える必要があるからです。Weタイプは、人との一体感に価値を見いだすタイプです。それに対して、Meタイプは、自己実現を第一に考えるタイプです。
見分けるコツは、簡単です。Weタイプは、「右」が得意なのです。カラダの右半身の動きが活発です。左半身の動きはよくなく、怪我をする場合は、左半身になります。なので、左側に他人が来ることを無意識のうちに嫌う傾向があります。
従って、二人の人が並んで歩いたり、座っていたりすると、あなたから見て右側の人がWeタイプになります。左側をかばうので、カバンを持つときは、左側で持ちます。さらに、文字を書くときも左上がりになります。MeタイプはWeタイプと逆になります。
◆対応の仕方
Weタイプは、他人との一体感に価値を求めています。人との関わりに価値を見いだしていますので、人に感謝されたり、頼られたりすると断り切れなかったり、困っている人をほっとけません。
Weタイプには、客観的なデータや情報ではなく、具体例を持ち出して、身近な人を連想させて、その人が助かるような説明を商談等で持ち出すとビジネスがうまく行きます。逆に、Meタイプは、自分で独自に判断したいと思っているので、理論的な説明や客観的なデータ・情報が好まれます。
◆ラポールを作る
ラポールとは、相手との友好的な関係を作ることを指します。ラポールの作り方は、よく、コーチング本で取り上げられています。コールド・リーディングでは、簡単にラポールを作る方法を教えてくれます。
相手と接するときに、「自分の最愛の人」を思い浮かべながら接します。
というのは、人が好印象を抱くのは、相手の好意を無意識に感じるときです。それは、相手の仕草から感じるものなのですが、より、具体的には意志では動かせない不随意筋の動きから感じ取っているのです。
不随意筋は意識的には動かせませんが、心にイメージしたことを通して、間接的に動かせるのです。例えば、心臓の筋肉は不随意筋ですが、意識的に速く動かすことはできません。しかし、危険な場面を心にイメージすることより心拍を速くすることはできます。
次回に続く・・・
◆今日の言葉
Weタイプ/Meタイプに効くフレーズ
[頼むとき]
Weタイプ:『どうしも部長に助けていただきたいんです』
Meタイプ:『これは部長にしかできない決断です』
◆ビジネス・コールドリーディング~相手の潜在意識から説き伏せる!
著者:石井裕之、出版社:日本実業出版社、ISBN:4534040393
後悔度:★★★★
★★★★★:読まないと絶対後悔する、★★★★:読まないと、とても後悔する、★★★:読まないと、やっぱり後悔する、★★:読まないと、後悔する気がする、★:読まないと、後悔するかな?

相手の潜在意識から説き伏せる! ビジネス・コールドリーディング
相手の潜在意識から説き伏せる! ビジネス・コールドリーディング 石井 裕之

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◆東京農大の博物館に
先日、東京農大の博物館に行ってきました。行ってきたと言うより、散歩の途中に立ち寄ったという表現が正しいですね。
瓢箪と人との関わりというテーマで展示されていました。瓢箪というと、真ん中がくびれている形が頭に浮かびますが、それだけではないんですね。原種がアフリカにあり、それは、形としてはヘチマような形です。それがあちこちに広がっていき、形もさまざま、大きさも2mもの長さから数センチの長さまでのバリエーションがあります。
石器以前から、人類の道具として使用されていたようで、場所によっては神聖なものとしてあがめられていたようです。瓢箪がこんなにも人と関わってきたとは驚きでした。

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