「脳番地」を強くする by 加藤俊徳

『「脳番地」を強くする』は脳番地という脳の機能を分担する部分の使い方を意識することで、効率的に能力を向上させるということを主張しています。
著者の加藤俊徳氏は医学博士であり、かつ、MRIを用いて1万人の脳を見てきた脳のスペシャリストです。著者である加藤俊徳氏自身も脳番地を意識して脳の能力を上げた一人です。
「今の自分にどうも満足してない」人はこの本を手にとってみては如何でしょうか?
◆脳番地ごとの情報体験の差が人間の能力の差を生み出す
脳には120の部分からなる脳番地というもので構成させています。脳番地はそれぞれに機能分担しています。脳番地を育てるには使えば良く、使えば使うほど発達します。
なので、特定の能力を向上させようとすれば、特定の能力に対応する脳番地を鍛えなければなりません。鍛えるには使えば良く、更に、継続して使用しないと脳の発達に反映されません。
◆休日の脳の過ごし方が大切
仕事では特定の脳番地を酷使する傾向があります。それは、仕事には脳の特定の機能しか使用しないからです。例えば電話のオペレータの仕事では、聴覚と発話しか使用しません。座ってする仕事なので運動に関係する脳の機能は使用しません。
あまりにも、酷使すると疲れが解消しなくなります。
なので、休日には仕事で使用している脳番地を休めることが大切です。そうすると、いざというときに脳の力を発揮しやすくなります。脳番地も体と同じようにクールダウンと負荷をかけるパワーアップのバランスが大切です。
◆脳の集中力と持続力を高める方法
脳番地は酸素が不足すると能力が低下します。低下して疲れてくると、違う脳番地を使いたくなります。この習性を利用したのがテレビで意図的に視聴者の酸素の使い方を短時間に切り換えることで、テレビを見続けるようにし向けています。セサミストリートが代表的です。
このことを踏まえて、脳の集中力と持続力を高めるには、「同じ番地で酸素を使い続けないように自分で工夫する」ということです。
まず、休みを入れることで特定の脳番地を使うことを避けるのが一つの方法です。勉強の合間にリフレッシュのために軽い体操などをいれます。もう一つの方法がテーマを変えずに使い方を変える方法です。例えは、企画であれば企画内容を考えるのを止めてみて、それまでの結果を見てみたり、全体の構成を見直したりします。この2つの目の方法がお勧めです。
◆カフェ勉とジョギング
複数のカフェを使用して勉強するのは2つの理由で効果が高い方法です。
まず、社内の打ち合わせや共同研究者との議論は自由な雰囲気のカフェで行うと、気分がゆったりして、よいアイディアや想定外のアイディアが出やすいのです。次に、「論文を仕上げる」などの特定の目的を持った場合はカフェに行くことで目の前の仕事から逃げられない状況を作ることが出来、逃げられない状況に追い込むことが出来ます。さらに、集中できなくなったり、思考を切り換えたりしたいときには、移動することで気分転換できます。
ジョギングは「アイディアを飛躍させる」のに良い運動です。カフェでの勉強の合間にジョギングを入れると言い効果が生まれます。
◆まとめ
『「脳番地」を強くする』は脳番地という視点から脳を効率的に能力を向上させて、更に、効果的な使用法を提案してくれる本です。
脳の専門家だけあって、他にも「楽しくやる」、「既存の情報が発想の邪魔になるときがある」、「なりたい自分の脳番地デザイン」、「最初は無理をしない」など興味深い話題が多いです。
◆「脳番地」を強くする
~あらゆる能力が飛躍的にアップ!
著者:加藤俊徳
出版社:日本実業出版社
後悔度:★★★★
★★★★★:読まないと絶対後悔する、★★★★:読まないと、とても後悔する、★★★:読まないと、やっぱり後悔する、★★:読まないと、後悔する気がする、★:読まないと、後悔するかな?

「脳番地」を強くする
「脳番地」を強くする 加藤 俊徳

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◆夢
最近、よく夢を見ます。
自分が登場しなかったり、夢の内容が物語風で、そのまま短編小説に出来そ
うなストーリー展開だったりして、不思議です。

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