小飼弾の「仕組み」進化論 by 小飼弾

前回に引き続き、「本のタイトルに著者名」×「理系」の本をご紹介します。
『小飼弾の「仕組み」進化論』では、冒頭に、最近の「仕組み」本の「耐えられない軽さ」を嘆いて、この本を書いたということが書いてありました。小飼弾氏は元々プログラマーという仕組みを作る専門の仕事です。私も小飼弾氏の元の職業に近いことをやっていたので、その気持ちがよく分かります。
その内容は、私にとってのなじみ深い世界を普通の言葉に翻訳するとこうなるのかというのが面白く感じました。また、上位のレイヤーや下位のレイヤーに独自の視点が散りばめられて楽しく読めました。
小飼弾氏の独自の視点を中心に、取り上げします。
◆生産効率化からリソース効率化へ
従来は物が不足していたので、生産効率を上げる必要があった。しかし、現在は、需要を超えるような生産力があるので、現状以上の生産する必要がないのです。
コンピューターが誕生した当初、その計算力を最大に引き出すために、人間がコンピューターにあわせて働いていました。現在は、パソコンの計算力からみると遊んでいる時間が長いくらいです。そのかわり、人間に合わせた使いやすい機能や計算力を贅沢にも人間にペースにあわせて何もしない時間が多くを占めます。
これと同様に、あり余る生産力を人間の都合に合わせるような社会になるとより暮らしやすくなるのではないでしょうか。
◆生物の仕組み
生物は人が作るコンピュータよりも、圧倒的に長い歴史があります。そして、人が作る仕組み以上に巧妙にできています。この生物の仕組みは3の原則に集約されます。
1.生き延びれば最適でなくても良い
2.できるだけ仕組みをとっておく
3.できることをやり、できないことはやらない
◆生き残るための「新20%ルール」
最後に、この『小飼弾の「仕組み」進化論』の帯に書かれたコピーの種明かしです。
「新20%ルール」とはルーチンの80%を仕組みで自動化するというものです。そして、80%の仕事を自動化したあかつきには、人間でしかできない創造的なことに費やしましょうというものです。
◆まとめ
肝心の仕組み作りについては、ほとんど、ご紹介していません。私がよく知っている分野と言うこともありますが、実際に、『小飼弾の「仕組み」進化論』を読んだ方が楽しいと思ったということもあります。
『小飼弾の「仕組み」進化論』を読むと、久しぶりに、何かの仕組みを作りたくなってきました。いろいろな仕組み最後の一つのパーツを見つけるために、いろいろな人に会ってみようかと改めて思いました。
◆小飼弾の 「仕組み」進化論
著者:小飼弾
出版社:日本実業出版社
後悔度:★★★★
★★★★★:読まないと絶対後悔する、★★★★:読まないと、とても後悔する、★★★:読まないと、やっぱり後悔する、★★:読まないと、後悔する気がする、★:読まないと、後悔するかな?

小飼弾の 「仕組み」進化論
小飼弾の 「仕組み」進化論 小飼 弾

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◆六本木ランチ会?
セールスレターやキャッチコピーのお仕事をしている小川晶子さんとランチしました。
*小川晶子さんのブログはこちら。
フォレスト出版のセールスレター講座の0期生で、これから、次のセールスレター講座の講師になられるようです。
もともと、社労士だったのですが、社労士仲間の営業力のなさを解消しようと文章で売る能力を身につけようと思ったのが、セールスレター・ライターへの道の始まりのようです。
「書くのが好き!」という小川さんのオーラを感じて、こういう人に仕事を頼みたくなるなと感じました。

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