ザ・シークレットに関わった二人が書いたビジネスよりの本が、この『THE ANSWER』です。前半は自己啓発的なスピリチャル的な内容で、後半になるとビジネスをどう起こしていくのかという起業ノウハウ的な内容になっています。
全部で、400ページもあるためか、既存のノウハウを切り貼りしたような内容ではなくて、前半は「ビジョン」と「宣言書」にフォーカスされ、後半は「理想の顧客」に多くのページが割かれています。
「理想の顧客」について、印象に残っているのを紹介します。
◆理想の顧客とは?
理想の顧客を得ると、ビジネスは非常に楽になります。
理想の顧客は、利益の側面から見ると、そうでない顧客の16倍の価値があります。というのは、8割の利益をもたらす顧客は全体の2割に集中しています。なので、他の顧客と比較して、16倍もの価値があるのです。
この「8割の利益をもたらす顧客は全体の2割に集中」という法則はバレーの法則と呼ばれています。別名、80対20の法則とも言われており、多くの場面で見ることができます。
◆理想の顧客を得るには?
理想の顧客を得るには、まず、どんな顧客が理想の顧客かを明らかにします。そして、理想の顧客があたなのビジネスに魅力を感じる顧客のホットボタンを用意する必要があります。
まず、理想の顧客はどのような顧客かを明らかにするには、既存の顧客リストを調査します。既存の顧客リスト中で、大きな利益を得ている顧客を見つけ出し、その共通点を明らかにします。
顧客のホットボタンは、顧客にとって現状の不満点を解消してくれるようなものです。例えば、保育園を考えてみて、正規の資格を持った保育士による指導を重視する顧客でしたら、ホットボタンは「その期待に見合う成果」になります。
そのホットボタンに対して、以下について、確認していきます。
1.そのホットボタンは、その顧客にとって、どんな意味を持っているのか?
2.顧客の要求に、あたなのビジネスは応えられるのか?
3.顧客の要求に対して、特別な解決策を与えるのは何が必要か?
最後の項目が重要です。特別な解決策を提案できれば、競合に大きな差をつけることが出来るからです。
◆理想の顧客に魅力的なメッセージとは?
USPというあたの商品やサービスが、顧客にとって唯一無二の価値と、競合商品と決定的に違う品質があるのだというメッセージが込められていなければなりません。USPは単なるキャッチコピーではありません。それを遙か超えたものです。
例えば、世界最大の小売販売網であるウォルマートは次のUSPが、ブランドイメージの基盤になり、商品の価格を決定し、従業員教育の指針となり、事業展開のあらゆる局面における意志決定に重要な意味を持ちます。
「ウォルマートは、よりやすく、よりよい生活を提供します」
USPを印象に残るメッセージにするには、問題と解決に分けるようにすると簡単に作れます。そして、作成したメッセージを聞いた人が「本当にそんなことができるのか」と尋ねてくるようなインパクトのある必要があります。
◆まとめ
装丁がスピリチャル的なものを連想させるデザインですが、内容はどちらかというとビジネス寄りの内容で、具体的なノウハウが多くを占めます。なので、スピリチャルを倦厭するような人でも手に取ってみると良いでしょう。
著者の二人は実際のビジネスで成功しているので、説得力に溢れた内容になっています。しかも、付録に主要産業のホットボタンの例から、それぞれの産業別に効果的な販売チャネル、マーケティング戦略・戦術が掲載されており、お得感があります。
◆THE ANSWER
著者:ジョン・アサラフ マレー・スミス
出版社:エクスナレッジ
後悔度:★★★★★
★★★★★:読まないと絶対後悔する、★★★★:読まないと、とても後悔する、★★★:読まないと、やっぱり後悔する、★★:読まないと、後悔する気がする、★:読まないと、後悔するかな?
アンサー (THE ANSWER) | |
加島牧史
おすすめ平均 |
◆新しい生活パターン
今日は、朝早く起きて、さっさと仕事をかたづけて、お気に入りの珈琲店に言っていました。なかなか、快適なのでこの生活パターンで、しばらく、暮らしてみます。
ただ、急な仕事が入って、夜に仕事をしているのが残念です。
コメント
この本を買ってみました。
最初はビジネスの成功の話ばかりで、アメリカらしいなと思いましたが、全体的に盛りだくさんな良い本ですね。
ご紹介いただきありがとうございました。