トップセールスの頭の中 by 田中徹

今日は、ゲスト書評家として、岩橋 亮さんをお招きしました。
岩橋 亮さんの自己紹介:
『行動なくて読書の価値なし』をテーマに中小企業経営に役立つ
実践的なビジネス書・自己紹介書を紹介している書評ブロガー
中小企業経営に役立つビジネス書・自己啓発書レビュー
ゲスト書評家を希望の方はこちらをご覧ください。


●トップセールスは”はげあたまのなすび”
 この本は実は筆者である田中 徹さんのセミナーの
実演販売で直筆サイン入りで購入しました。
セミナーで強烈に印象に残ったキーワードが
”ハゲアタマのなすび”です。
これはトップセールスマンの基本姿勢を意味します。
ハ…ハキハキ
ゲ…元気に
ア…明るく
タ…楽しく
マ…マジメ
相手に信頼してもらい、商品を購入していただか
なければならない営業マンが、ボソボソ、小さい声で、
暗めに、つまらなそうに、ちゃらんぽらん、では
話になりません。
もちろん明るき元気なだけでなく、誠実な部分も
持っていなければなりません。
さらに、ハゲアタマであると同時に、「なすび」
でなければなりません。
な…なるほど!
す…スゴイ!
び…ビックリしました!
の略です。商談中はこちらから一方的に話し続ける
のではなく、お客様がおっしゃることに耳を傾け、
共感し、それを実現できる力が大切だ、ということ
なんです。
筆者は”ハゲアタマのなすび”を基本姿勢として、
トップセールスのあり方を語っています。
その中で印象に残っている3点をご紹介します。
●消費者はAIDMAからAISASへ
消費者が商品を購入するまでの心理的プロセスモデルを、
AIDMAの法則と言います。
Attension…注目し、
Interest…興味を持ち、
Desire…欲しいと思い、
Memory…記憶し、
Action…購入する
このモデルがインターネットの普及により
AISASに変わりました。
Attention…ある商品に注目して
Interest…興味が生まれたら
Search…インターネットなどで情報を検索し
Action…自分なりに納得してから買い
Shere…まだ買っていない人と情報を共有する
昔と違って、興味を持った商品について調べる
情報源と情報量はずば抜けて多くなっています。
欲しいと思ったら即座にネットで検索して
情報を入手。購入すればその感想などを
ネットに書き込みます。そしてその情報が、
他の人の購入意志決定につながっていく。
こういう情報連鎖が起こっています。
Amazonや価格.comのレビューなどが代表的です。
営業マンもこういった自社商品の口コミ情報を
ネットで検索しておかないと、情報量でお客様に
負けてしまいます。
●「○○について気になることトップ10」
情報収集時に聞き出すべきことは非常にシンプルです。
・最近お困りのこと、不満に感じていることは
 ありませんか?
・その問題はなぜ発生しているのですか?
・どうやったらその問題を解決できそうか、
 具体策はありますか?
以上をお客様から引き出し、
「それなら、私が扱っている商品が、あなたの
 問題解決のお役に立てそうなんですが、
 ご提案してもよろしいですか?」
というように提案すれば、受注獲得は簡単です。
そこで、困っていること、不満に感じていることを
あらかじめ「○○について気になることトップ10」
として提示し、
「他のお客様はこういう点で不満を感じていると
 おっしゃっていますが、お客様はいかがですか?」
と、他の方を引き合いに出してヒアリングすると
上手くいきます。
●買わない理由をつぶしていく
事前にお客様の断り文句に対する
応酬トークを作っておきます。
例1「値段が高い…」
「ありがとうございます!今高い、とおっしゃいましたが、
 例えばこの商品だったらいくらまで出してもいい、という
 具体的な金額ってありますでしょうか?」
例2「いい商品だとは思うけど…」
「ありがとうございます!買う、買わないは別として、
 一番気に入ってくださった点を参考までにお聞かせ
 いただいていいですか?」
このように「相手が買わない理由」をすべて順番に
潰していきます。それと同時に、
「…どの機能について、一番魅力的に感じて
 いただいていますか?金額を引くことは
 できないのですが、もし仮に、その他の条件を
 少し変えることで、気に入ってくださった商品を
 お使いいただけるのなら、私も頑張りたいと思いまして」
という感じで、「気に入ってくださっている部分」を
ヒアリングしてしまいます。
「自分は引く」という姿勢を見せることで相手の
心をホッとさせることと、120%満足という
あり得ない満足度を示すことで、相手に反論させて
本音を引き出す。営業現場でどんなに厳しい断り文句が
出ても、決してひるまずに笑顔で切り返す練習を常に
しておきましょう。
これができれば、トップセールスマンになること
間違いなしです!
●どんなときも明るく元気に笑顔で
本書は筆者の明るい営業マンのイメージが
そのまま本になっているように感じました。
口調が明るく、読んでいて元気になれます。
ご紹介したのはほんの一部ですが、
セールスステップを9つに分解し、
実践的なアドバイスやポイントの指摘が
行われています。
さらに、すぐに使えそうなテクニックや、
基本姿勢を磨くトレーニング法も紹介されており、
この一冊を実践できれば営業結果もずいぶん
変わっていくのではないかと感じました。
営業の具体的実践書です。
◆トップセールスの頭の中
~できそうでできない、キラっと光るテクニック~
著者:田中徹
出版社:日本実業出版社
後悔度:★★★★★
★★★★★:読まないと絶対後悔する、★★★★:読まないと、とても後悔する、★★★:読まないと、やっぱり後悔する、★★:読まないと、後悔する気がする、★:読まないと、後悔するかな?

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■編集後記
◆記録は力なり?
最近、記録を続けていることが3つあります。
記録を続けていると、見えてくるものがあり、改善、されてきました。
その3つとは、次の3つです。
・食事
・何に時間を使ったか?
・仕事上での細かな施策とその結果
なぜ、記録を付け始めたかというと、それぞれを改善したかったからです。
しかし、いきなり、理想とする状態に持って行くと、必ず、挫折します。
なので、まずは、現実を知り、その現実から少しだけ、
改善していくことにしました。
何も記録を付けてないと、自分で自分のことは客間的に、見れません。
かなり、美化していると思って良いでしょう。
実際、自分で自分への評価は他人から見るのと、比較すると、
2,3割ましであることが分かっています。
美化した状態を基準に、何かをはじめると無理なことをし始めます。
すると、挫折します。
現実を知って、少しずつ、レベルを上げるのが効果的のようです。
読者の方も、やった見ようかなと思ったら、
「仕事上での細かな施策とその結果」から始めて見てください。
やり方は、この本を参考にしています。
『「結果を出す人」はノートに何を書いているのか』 美崎栄一郎

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