ディズニーが教える お客様を感動させる最高の方法 by ディズニー・インスティチュート

●ディズニー自身が明かす独自の顧客サービス手法
ディズニーの従業員のみならず多くの企業を対象に
独自のサービス手法「クオリティ・サービス・サイクル」を
教えてきたディズニー・インスティチュートがお客様を
感動させる方法について書かれている本です。
前回ご紹介した『社会人として大切なことはみんな
ディズニーランドで教わった』は実際に働いている現場視点で
あるのに対して、本書は組織としてのサービスを軸にしている
印象を持っております。
(1)クオリティ・サービス・サイクル
クオリティ・サービス・サイクルとはお客様、つまりゲストを
中心とした、途切れのないループ。
クオリティ・サービス・サイクルは4つの要素から成り立つ。
・サービステーマ
 ”すべての場所ですべての年代の人々を幸せにする”
・サービス基準
 ”安全”、”ゲストへの配慮”、”ショー”、”効率”
・サービス伝達
 ”キャスト(従業員)”、”セット(お客様と出会うところすべて)”、
 ”プロセス”(アトラクションに出入りするゲストの誘導、
 リゾート内のホテルにおけるチェックインとチェックアウトの手続等)
・サービス統合
 完全な業務システムをつくりあげるために、
 サイクルの各要素を組み合わせること。 
(2)新人オリエンテーションは現役のキャストが行う
オリエンテーションは講義、ストーリーテリング、
ビデオ、たいそう、グループディスカッション、
現場体験等を実施する。
4つの目的
 1.ディズニーの文化に新しいキャストを順応
 2.ディズニーワールドの用語、シンボル、遺産と伝統、
  クオリティ基準、バリュー、特徴、姿勢を伝える
 3.ディズニーで働くという感動をつくりあげる
 4.新異例キャストに安全規則の重要性を伝える
(3)列に並ぶ経験を最適化する
ゲストが選択できるように、アトラクションごとに
推定待ち時間一覧を用意してあるが、実は待ち時間は
少し多めにしてある。それは、思ったより早くいけたと
思ってもらえるからである。
また、待ち時間を利用して、学んだり、情報を収集したり、
楽しんだりできるように工夫されている。
待ち時間よりも、待たされるときの扱いが重要。
●サービス基準の優先度
実はサービス基準には優先度があります。
1.安全
2.ゲストへの配慮
3.ショー
4.効率
私はこの考え方はあらゆる仕事に当てはまると
感じました。尼崎でのJR脱線事故の背景には
スピードを重視した過密ダイヤがありました。
赤福、吉兆といった食べ物でも安全を欠いたために
大きく顧客の信頼を失ってしまいました。
また、お客様への心配りよりも効率を優先させて
しまってはお客様のリピートを失ってしまいます。
本書からサービスの仕組みを学び、自社オリジナルの
クオリティ・サービス・サイクルを確立されては
いかがでしょうか?
◆ディズニーが教える お客様を感動させる最高の方法
著者:ディズニー・インスティチュート
出版社:日本経済新聞出版社
後悔度:★★★★★
★★★★★:読まないと、絶対、後悔する
★★★★ :読まないと、とても後悔する
★★★  :読まないと、やっぱり後悔する
★★   :読まないと、後悔する気がする
★    :読まないと、後悔するかな?
◆詳細&購入

ディズニーが教える お客様を感動させる最高の方法
ディズニーが教える お客様を感動させる最高の方法 月沢 李歌子

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