●東堂マネージャーのモデルとなった伝説のホテルマン
窪山氏は数々の名門ホテルで経験を積み、質の高いサービスを行う
「伝説のホテルマン」といわれ、かつて、バブルの象徴と言われた
『ホテルエイペックス洞爺』を『ザ・ウィンザーホテル洞爺リゾート&スパ』
として再生させた人物で、石ノ森章太郎の漫画であり、ドラマにも
なった「HOTEL」の東堂マネージャーのモデルとしても知られております。
ちなみに『ザ・ウィンザーホテル洞爺』は2008年サミットの
開催ホテルに選ばれました。
見開きの右半分が図解、コラムとしてザ・ウィンザーホテル物語が
各章の終わりで紹介されており、わかりやすく楽しくサービスを
学べる本です。
(1)現場にサービススピリットを伝えるためには
お客様と一番接点があるのは現場スタッフである。
しかし彼らがたとえば重役などと会って、会社の
スピリットを知ることができる機会はとても少ない。
そこで提案だ。重役会議には、現場スタッフにも
オーディエンスとして参加してもらおう!
重役会議には、実にさまざまな問題が議題として
もちあがってくる。それら一つひとつを会社の幹部が
どうとらえ、解決していくのか。
現場スタッフは、その「解決の過程」を知ることにより、
会社のスピリットをしっかりと体に吸収することができる。
これはそこでなされた決定のみを伝達され、
実行を求められるのとは大違いだ。
(2)お客様をお待たせしない
お客様に”お待ちいただくこと”を余儀なくする
場面が、サービスの現場では多々ある。
「この人は自分のために、一生懸命動いてくれている」。
これを感じとった瞬間、お客様はスタッフに誠意を感じる。
「お客様を待たせてはいけない」ということの意味を、
「○○するべからず」的な、マニュアル視点で捉えては
いけないのである。
でも、もしやむを得ず長時間お待たせしてしまうような
事態が起こったら?
人間は1分以上待たされると、待たせている相手に対して、
イライラが募りがちになる。
「一体いつ来るんだろう?」
「私のこと、ひょっとして忘れていない?」
と不安になってしまう。
そんな時にはお客様に対して、
「お待たせしております。今お調べしておりますので、
もう少々お待ちください。」
など、必ず相の手を入れてほしい。こうすることで、
「あなたのことを忘れていません」
という気持ちを伝えることができる。
お客様にとってストレスになるのは、待たされっぱなしの
状態で放置されること。お客様がストレスを感じてしまわない
よう心配りをし、しっかりと誠意を届けてほしい。
(3)顧客=個客
いわゆる常連のお客様は、とてもありがたい存在だ。
これは単に「確実にお金を落としていただけるから」では
決してない。
こちらの愛情を受けとめるだけでなく、自らの愛情を
こちらに注いでいただいている、いわば相思相愛の
関係にあるからだ。
顧客には個客主義で愛情を伝えよう。
常連客にはこれまでのデータの積み重ねがあることから、
それを元にそれぞれのお客様に合ったよりきめ細かい
接客を心がけるということだ。
ホテルを例にとるならば、たとえばその方が起きる時間や
お好きなメニューなどを過去のデータから割り出し、
先回りをした提案をする。
時にはお客様の好物で特別メニューを用意して、
スペシャルな気持ちを味わっていただくのもいいだろう。
できあいのものではなく「その方だけ」のサービスを
提供することで、より満足していただけるのだ。
これを見ていた一般のお客様に
「この店の顧客になればあんなオーダーメードの
接客が受けられるのか。私も顧客になりたい」
と感じさせるサービス。これがファンをつくり
リピーターを育てる。
顧客とそうでないお客様に対する愛情や誠意の重さは同じ。
ただし顧客の方には蓄積されたその方の情報があることから、
サービス側はこれを使って、よりオーダーメード感覚の
サービスの提供を心がけよう。
●記憶に残るサービスには、必ず「人」が存在する
記憶に残るサービスとは、
「人との触れ合いがあるサービス」
である。
モノを買いに行くだけなら無人店舗でも
いいはずなのに、私たちはなぜ、感じのいい
店員がいる店に行きたがるのだろう?
ホテルを例に言えば、スタッフの手を通さない
「自動チェックアウト機」を置くホテルも増えて
きている。
急ぐお客様にとってこれはとても便利なのだが、
ウィンザーのようなリゾートホテルには必要ないと
思っている。
ご出立するお客様に対する感謝の気持ちを
伝える場面が、失われてしまうからだ。
IT化が進む21世紀は、このような機械が
どんどん登場するかもしれない。
しかし、私は、デジタルはあくあでツールであり、
サービスは、「人」という究極のアナログが
行うべきもの。
それによってのみ、人の心に究極の喜びを
もたらすことができると思っている。
時代はあさにハートトゥハートなのだ。
それさえ忘れなければ、どれだけ失敗したとしても、
どれだけ壁にぶつかったとしても、必ずあなたなら
ではのサービスができるようになる。
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◆『【図解】クボヤマ流あなたのファンをつくるサービスの教科書』
著者:窪山哲雄
出版社:インデックス・コミュニケーションズ
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以前からの知り合いです。
本のタイトル通り、彼は、大学院生だったのですが、
会社への就職はせずに、ネットで稼ぐようになりました。
今後、そんな人は増えるように思います。
インターネットで、普通に買い物をするようになって、
10年ぐらいでしょうか?
つまり、ビジネスに使われるようになって、
10年ぐらいしか経ってないのです。
産業革命が100年以上続いたの同じレベルで、
新しいことが、どんどん、生まれることでしょう。
(実際、今、ソーシャル・メディアが、
花盛りで、もの凄い数のサービスが生まれています。)
それを本能的に感じたんでしょうね。
内容はインターネットを使ってビジネスをして、
会社の給料に頼らなくても生計が立てれるレベルになる。
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この種の本は多々ありますが、
「就職活動に例えて、その人に合った稼ぎ方を提案する」
という点は新しいところです。
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