いつも先送りするあなたがすぐやる人になる50の方法 by 佐々木 正悟

●行動力のある人
人生を自ら変え、好転させていける人には、共通点があります。
ハウツー本、ビジネス書などをたくさん読んでいる人?
セミナーや教室にたくさん通っている人?
どちらも違います。
それは「行動力のある人」です。
人生を好転させられる人とは「すぐやる」達人のことです。
結果を出せる人は誰よりもすぐに行動しています。
ある人がダイエット本を読んで知識をつけている間に、
行動できる人は外に出てジョギングをしています。
知識をつけることはもちろん悪いことではありません。
ノウハウを仕入れることは、効率的にものごとを行う上で、
とても重要なことだと思います。
しかし、どれだけ知識があり、ノウハウを知っていても、
最初の一歩が踏み出せないのは、何もしていないことと同じです。
本書は、心の動きの見地から、気合いではなく、スムーズかつ
システマティックに「すぐやる人」になれる方法を集めて、
整理しました。
なかなか行動できず、自分にイライラする経験はどなたも
お持ちではないでしょうか。本書の50の方法はすぐできない
原因を心理学の観点から原因をわかりやすく解説し、その
解決法を掲示されております。
書評ブログを読まれるくらいのみなさんですから、
知識・ノウハウの習得にはおそらく大変熱心なことだと思います。
それに行動をプラスできれば、他の人に大きな差がつけられる
のではないでしょうか。
(1)大きすぎる夢を抱かない
教会の建設現場でレンガをを積んでいる2人の男に
「あなたは何をしているのですか?」
と聞いた。
Aさんは「レンガを積んでいる」と答えた。
Bさんは「教会をつくっている」と答えた。
一般的には、この話のおちは
「Bさんのほうが目的を持って仕事をしているので偉い」
ということになります。
しかし私は、Bさんが手が止まってしまう危険性が高いと
思っています。Bさんは、目的意識を持って仕事を
しています。
しかし、目的意識が強くなりすぎると、目の前の地味な
作業が手につかなくなることがあるのです。
もちろん「やりがい」をもつことはいいことです。
ただ、ゴールばかりに注目するタイプの人は、
目の前の仕事を先送りしてしまう傾向にあります。
心理学者の中にはこのタイプを「夢想的グズ人間」と
呼ぶ人もいます。このタイプはイマジネーションの
世界にエネルギーを注ぎすぎるのです。
大きすぎる夢と地味な作業のギャップに負けないためには、
実現可能な作業にまで夢を落とし込まないと、動けなく
なります。
月に100万アクセスを誇るブログだって、最初は
指先のキータッチから始まるのですから。
(2)「選好逆転」に気をつける
「選好逆転」とは、たとえば家に帰ってコーヒーを飲もうと
思っていたのに、途中の自動販売機で買って飲んでしまう
というような現象を言います。
ある時点と別の時点でものごとの価値が逆転しまうことです。
ジョギングをしようとしていたのに、面白いテレビが
始まったから、テレビを見てしまうというのも「選好逆転」です。
失敗するときの典型的なパターンです。
こうした失敗を防ぐには、家のコーヒーにたどりつくまでの
「自販機」とうハードルがなければいい。気を散らすものが
なければいいわけです。
デスクワークでいちばん邪魔なのがインターネットです。
メールの新着ポップアップやツイッターなどもかなり
気が散ります。
対処法として一番いいのは「インターネットにつながらない」こと。
便利になるのはいいですが、どんどん身の回りに自販機が
増えていますからそれに惑わされないことです。
(3)「デッドライン症候群」
締め切りがないと動けない人のことを「デッドライン症候群」
といいます。
デッドラインがないとできない、という人は、自分の部屋の
掃除ができません。明確なデッドラインがないからです。
デッドラインがないものは、破綻するまで放置してしまいます。
その点でいうと、ダイエットもデッドラインがありません。
貯金や運動もそうです。デッドラインがないとできないと
いうのは過度に「他人志向」的ということもできます。
締め切りは他人が設定することです。デッドラインに
依存しているということは、他人に依存しているという
ことです。そしてそれを守ることで承認欲求を満たすのです。
そういう人は、掃除もまた、部屋に他人を呼べばできます。
ダイエットにしろ、貯金にしろ、人を介してあげればうまく
いく可能性が出てきます。
他人の力を借りずに「すぐやる」ためには、自分で設定した
デッドラインでできたという経験を多く持つことです。
この「自己実現経験」を積んでいけばいいのです。
小さなことからでいいので、自分でデッドラインを設定して、
それをクリアしていきましょう。
●なぜ「すぐやれない」のか分析する
実はすぐやれない理由は大きく4つあります。
1.選択できていない
2.決定できていない
3.準備できていない
4.実行できていない
1~3のハードルをクリアしてなお「実行できない」
ということはなかなかないでしょう。
準備ができていても、実行できない時は本書の
あらゆる方法を試してみることです。
環境やストレスが原因かもしれませんし、見通しが
立っていないからかもしれません。
「すぐやれない」というときは何が原因か確認してみる。
この分析をするだけでも、意識は変わります。1~4どの
段階でひっかかっているのかを明確にすることが大切です。
筆者はあとがきで、「すぐやらねばいけない!」という
強迫観念に縛られやすい性格の人は心臓病になる確立が
高いとのべています。
つねに「仕事がたまっている」という感覚の中で生きていると、
他人から見ると生き急いでいるように見えるとされています。
つねに「すぐやる人」であらねばならない、という脅迫観念に
縛られなくてもいい、と最後に書かれています。
人間なので、締め切りギリギリで片付ければ爽快感はある、
しかし、計画的にやりたいとも思う。人間なので機械的に
簡単にはできない。
何事も過ぎたるは及ばざるがごとし。すぐやることは
大切ですが、バランスが大事ということですかね。
◆『いつも先送りするあなたがすぐやる人になる50の方法』
著者:佐々木 正悟
出版社:中経出版
後悔度:★★★★★
★★★★★:読まないと、絶対、後悔する
★★★★ :読まないと、とても後悔する
★★★  :読まないと、やっぱり後悔する
★★   :読まないと、後悔する気がする
★    :読まないと、後悔するかな?
◆詳細&購入

4806136034 いつも先送りするあなたがすぐやる人になる50の方法
佐々木 正悟
中経出版 2010-02-26

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ゲスト書評家として、岩橋 亮さんをお招きしました。
岩橋 亮さんの自己紹介:
『行動なくて読書の価値なし』をテーマに中小企業経営に役立つ
実践的なビジネス書・自己紹介書を紹介している書評ブロガー
中小企業経営に役立つビジネス書・自己啓発書レビュー
ゲスト書評家を希望の方はこちらをご覧ください。


■編集後記
◆Facebookは、面白いですね。
ご多分にもれず、facebookで遊んでいます。
Facebookのアカウントを取って、半年ぐらい寝かしていました。
なぜ、最近、やりはじめたかというと、この本を読んだからです。
『フェイスブック 若き天才の野望
(5億人をつなぐソーシャルネットワークはこう生まれた)』

フェイスブック 若き天才の野望 (5億人をつなぐソーシャルネットワークはこう生まれた) フェイスブック 若き天才の野望 (5億人をつなぐソーシャルネットワークはこう生まれた)
デビッド・カークパトリック 小林弘人 解説

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Facebookが、なぜ、実名にこだわるかが、よく、わかります。
オフラインの人間関係をオンラインで深めるために、
Facebookを設計しているからです。
実名にこだわったから、オフラインの強力な人間関係をエンジンに、
成長を加速させました。実際に、Facebookで、検索すると、いつの間にか、
疎遠になってしまった友人と出逢えるのです。
実際、私も、高校の部活の後輩からメッセージをもらって感激しました。
実名のインパクトは、予想以上に大きいですよ。
Googleは、インターネットの図書館という感じですが、
Facebookは、インターネットの戸籍とう感じです。
Googleが、インターネットの情報を整理して、情報が価値を持つようになり
Facebookが、インターネットに人を通路とした情報の流れを作りました。
これから、新しいサービスはGoogleに加えて、Facebookを経路として、
広がっていくように思えます。いいサービスが爆発的に広がりそうで、
楽しいことが、沢山、起こりそうです。
個人としては、Facebookは「人との交流を促進すること」を意図して、
作成されているようなので、もっぱら、その方向で使用します。
詳細は、『フェイスブック 若き天才の野望』を読んでみてください。
ちなみに、mixiにように、ハンドルネームが主流だと、ハンドルネームと
本名の両方を覚える必要があり、面倒くさくなってきました。
Facebookの使いすぎかもしませんが・・・
本名の「外間秀幸」で、Facebookをやっていますので、
もし、よかったら「友達」として、申請してくださいね。

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