二年ほど前から、これからは個人が主体の社会が来ると感じていました。個人が主体となると、会社の経営戦略の個人版の体系を組み立てることができるはずだ。
そして、その体系の中で最も必要とされるのは、個人版のマーケティングだと考えました。更に、最強のマーケティングを考えると、ブランディングでしょうと考えをすすめて、『セルフ・ブランド』というネーミングを考えて、ドメインを取得しました。
そんな私に、ヒットした本がこの書籍『パーソナルブランディング』です。
この『パーソナルブランディング』では、パーソナルブランの意味、あなたのブランドの策定、ブランド戦略、複数のツールの使い方、最後に12ヶ月で具体的に行うことを順序を追って提示してくれます。
実際に、著者の一人、ピーター・モントヤ氏は、パーソナルブランド作りに成功し、二日で30万円ものセミナーにもかかわらず、多くの受講者が来るという状況にあるようです。
このパーソナルブランドが、必要な職種して、1.独立したサービスのプロ(e.g.俳優、アーティスト、コンサルタント)、2.個人相手のサービスビジネス(e.g.レストラン、スポーツジム)、3.付加価値の高い商品販売(e.g.自動車ディーラー、出版業)をあげています。
上記の職業の方が、パーソナルブランドを得ると、有益な人を引きつけ、真っ先に思い浮かぶ人となり、コンスタントなビジネスの流れができ、収入増加を果たせます。つまり、「向こうから」仕事が流れ込むようになります。
勿論、パーソナルブランドが解決できない事もあり、それは、能力不足、有名人になること、パーソナルブランドのみで、目標を達成することなどです。
企業ブランドと比較して、パーソナルブランドが強力だと主張しています。それは、パーソナルブランドに個人としての存在がかかっており、逃げることができないからです。また、人対人のかかわりから発生するで、人間的な交流も生まれるからです。
ただ、ブランドを構築するには、同じメッセージを常に発信し続ける必要があり、練り上げられた計画と、忍耐力を必要とします。4つの段階があり、認識、相性、理解、価値への入り口のそれぞれを一つづつ、のぼる必要があります。
ブランドを構築する上で、大切なことは、まず、差別化です。差別化がある意味すべてです。差別化を考える上で、次の3つのパターンが有効です。その職業で新カテゴリを作り出す。競争相手が気がつかない特性を打ち出す。誰も提供しない商品・サービスを提供することです。
差別化の次に、商品・サービスとしての品質・機能・スピードなどの優位性、そして、公言されていることが正しいという信憑性が必要となります。
パーソナルブランドを成功させるには、ブランディング戦略を決めて、ツールをうまく使いこなす必要があります。
ブランディング戦略は、3つのことを考える必要があります。まず、特化、ポジショニング、ブランディング・チャネルです。
特定の領域に特化することにより、差別化、専門家だと思われる、価値を認められる、わかりやすさ、得意分野に焦点を当てられるという利点が生まれます。つまり、領域が狭いと自分リソースの効率化と、相手の認識で特定の位置を占めることができます。
ポジショニングにより、他との差別化が図れます。まず、あなたは誰なのか、あなたの仕事は何なのか、他と異なることは何処なのかを明らかにする必要があります。そして、どのチャネルであなたの情報を流すのかを決めなければなりません。チャネルとしては、得意先からの紹介、プロフェッショナルからの紹介、DM、ネットワーキング、セミナー、PR、ウォームコール、ウェブサイトがあります。
次に、パーソナルブランドの確立のためのツールを紹介します。6つのツールがあります。パーソナルパンフレット、パーソナルロゴ、ウェブサイト、ポストカード、PR、ネットワーキングです。
詳細は、省きますが、先に紹介したチャネルに合わせて、適切に使用する必要があります。
以上のように、パーソナルブランドは、個人レベルでの戦いになっている現在の状況では、必要となっています。パーソナルブランドを確立することにより、お客様を呼び寄せることができます。この本では、ブランドの作成、ブランド戦略、ツールの使用の方法を教えてくれます。
最後に、この本は、具体的な記述が多く、例えば、各章の最後に、「今すぐ出来ること」、「ケーススタディ」、「注意事項」が書かれており、より、良く内容を吸収できます。
■■ 今日のエッセンス
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■■ ・ブランド戦略のキモは、特化、ポジショニング、チャネルである。
■■ ・まずは、パーソナルロゴ、パーソナルパンフレット、ポストカード、
■■ ウェブサイトを使用しよう。
◆パーソナルブランディング
~最強のビジネスツール「自分ブランド」を作り出す
著者:ピーター・モントヤ/ティム・ヴァンディー
出版社:東洋経済新報社、ISBN:4492555374
後悔度:★★★★★
★★★★★:読まないと絶対後悔する、★★★★:読まないと、とても後悔する、★★★:読まないと、やっぱり後悔する、★★:読まないと、後悔する気がする、★:読まないと、後悔するかな?
パーソナルブランディング 最強のビジネスツール「自分ブランド」を作り出す | |
ピーター・モントヤ 本田 直之
おすすめ平均 |
翻訳者に会う
マダムKサロンという友人の熊坂さんが主催するサロンに参加しました。なぜなら、『パーソナルブランディング』翻訳者のレバレッジコンサルティングの本田さんがゲストだからだ。
このサロン、通常は、女性のみなのだが、今回は、男性も参加OK。が、私のみ男性という状態でした。女性の多くは、女性起業塾のメンバーでした。バリバリとビジネスされている方が多く、刺激になりました。
二次会のゲストは、『平成・進化論。』の鮒谷さん、元アマゾン・バイヤーの土井さんと、豪華な会でした。
マダムKこと、熊坂さんのブログはこちらです。
『西麻布通信』