もしかしたら、テクニックとしては古いかもしれません。なにせ、執筆したのが1977年なので。しかし、『私に売れないモノはない!』は、セールスマンのプロ根性を感じさせる本でした。ジョー・ジラード氏は、ギネスに世界一のセールスマンとして12年間連続で掲載されました。15年間で、1301台もの車を販売しました。
『私に売れないモノはない!』の読みどころは、細部に渡るプロとしてのこだわりとセールスマンになるまでの波瀾万丈な人生でしょう。それらについては、実際に、本をお読みください。
テクニックとして、私が興味深く感じ、ご紹介するのは、以下の3つの点です。
1.250人の法則
2.早めのクロージング
3.初心を貫く
まず、「250人の法則」は、一人が影響を与える人は、250人いるということです。これは、ジョー・ジラード氏が葬儀に来る人の数、披露宴に来る人の数から、発見しました。これをセールスに応用しました。
一つは、一人の人の背後に、250人いることから、顧客の一人一人を絶対に敵に回ることが無いように気を配ります。一時的にお金が儲かることより、長期的に喜んでもらえることを優先しました。例えば、値引きが当たり前なのに定価販売であると勘違いした顧客に対して、適正な値引きをして販売するなどです。こうすることにより、少なくとも、その人から悪評がひろがらないように気をつかいます。
また、250人の知り合いがいることを利用して、知り合いに勧めるなどの自動車販売に協力した人に対しては、謝礼を払うことにより、そのネットワークを利用します。ネットワークが常に動作するように、手紙を送り、自分を思い出してもらいます。
次に、早めのクロージングは、お客様の気が変わらないうちに、そして、あれこれと悩むことなく一直線に、契約へのサインに至る道筋を整えます。というのは、一度、お客様が、思い悩むとこれまでの時間が無駄になり、無意味に他の商品・サービスなどと比較して、購入の結論を出せなくなるからです。
具体的には、契約する部屋には、色の一覧などのお客様が思い悩むことを無くす、相手との会話の中から契約書に必要な事項をピックアップして前もって記入する、「契約の署名」「手付け金」などの単語を使用せずに、「サインをお願いします」などの直接的な動作を依頼します。場合によっては、納車が遅れに対して、すでにある別の色の車を持ってくる場合もあります。
最後に、初心を貫きというのは、最初にセールスの場に立ったときの意欲を持ち続けることです。最初にセールスの場に立った時、ジョー・ジラード氏は、以前の事業で派生した借金を抱え、しかも、妻子おり、どうしてもお金が必要だったのです。そのために、あれことと工夫を続けました。
一番、初心を貫くのに障害となるものは、職場の仲良しクラブです。仲良しクラブでは、他人の噂、他の職場のよさ・自分の職場の悪さ、昼食についてのおしゃべりと、全く、セールスに役立たない時間が増えます。その無駄な時間を排除して、セールスに役立つことにフォーカスします。
セールスマンとして、250人の法則を活用し、早めのクロージングを心がけ、多くの工夫を凝らし、初心を貫いて、目的である収入のために時間を費やせば、一流のセールスマンの一歩を踏み出せます。
■■ 今日のエッセンス
■■
■■ 一人のお客様の後ろに250人のお客様がいることを気にかけよう。
■■ できるだけ素早く、クロージングして、悩むスキを与えない。
◆私に売れないモノはない!
世界no.1セールスマンが明かす「必ず売れる」セールステクニック
著者:ジョー・ジラード/スタンリー・H.ブラウン
出版社:フォレスト出版、ISBN:4894511665
後悔度:★★★★★
★★★★★:読まないと絶対後悔する、★★★★:読まないと、とても後悔する、★★★:読まないと、やっぱり後悔する、★★:読まないと、後悔する気がする、★:読まないと、後悔するかな?
私に売れないモノはない! | |
ジョー・ジラード 石原 薫
おすすめ平均 |
渋谷の社長の本
サイバーエージェントの藤田氏の『渋谷ではたらく社長の告白』を読みました。
渋谷ではたらく社長の告白 藤田 晋 by G-Tools |
あの激動のITバブルを超えて、波瀾万丈の中で生きてきたドラマが面白いですね。それと、藤田氏の重大な決断を直観的に決めてしまうのがすごいです。結果的に、うまくいってしまうのがすごいです。時流にうまく、乗るのがうまいですね。
コメント
こんばんは。チューリッパさん。ブログの本で知りましてアクセスしました。私も本好きで、暇があると自然と本屋に足が向きます。私もブログ「毛生え日記」を書き始めました。面白おかしく書いていますが、実は、事業立上げと実験を同時進行で書いています。あとで、トラックバックさせていただきます。よろしくお願いします。