『「最大効果!」の仕事術』という名前からして、システマティックな仕事の方法かと勘違いしていました。かなり、以前に購入して、ほったらかしにしていたのですが、ふと、読んでみるとコーチングの手法を仕事に応用したという内容でなかなか良かったので、ご紹介します。
英語のタイトルは、「WORK LESS, MAKE MORE」。「少ない仕事で、もっと稼ぐ」という、ストレートなタイトルです。本の内容を端的に表しています。その構成は、10章からなり、具体的な演習問題があります。それをこなしていく形式です。
印象に残ったことを3つほど、ピックアップします。
◆日記を書く
ここでの日記は各ステップでの課題において、考えた結果を書くことと同時に、「日々に流されない碇」を持つ意味があります。日記には目標とすることと考えたことを吐き出す役割が割り当てられています。
多くの自己啓発書で、日記の大切さが語られていますが、『「最大効果!」の仕事術』も例外ではないようです。
◆3種類の時間を持つ
時間管理という言葉がありますが、実際には時間を管理することはできません。時間はただ流れすぎてすぎていくもので、実際にはどうしようもありません。正確には、時間の使い方を上手にする事しかできません。それは、自分をコントロールすることに他なりません。
効果的に時間を使うには、3種類の時間を設定して処理する案件に適切に時間を区切ることが効果の高い方法です。その3種類は、「集中日」「サポート日」「自由な日」です。
「集中日」は、もっとも成果の上がることをやります。これに、一日8時間を投入します。80対20の法則でいうところの8割の成果を生み出す2割の部分に相当します。週に二日間を設定して、時間の8割をさくようにしてください。
「サポート日」は、雑用をかたづける日です。書類仕事や会議などの出席がそれに相当します。その他、部下や業者との面談などもそれにふくまれます。
最後が、「自由な日」です。つまり、仕事を一切やらない日です。電話もeメールも受け付けず、仕事に関係のな事は何一つやりません。「自由な日」は暮らしに不可欠です。いつも、仕事漬けだと自分の個性を伸ばせませんし、すぐにダウンしてしまいます。結果的に仕事にもひびきます。
◆分身の術を使う
分身の術というのは、自分の複製をつくり、その人に仕事をすべて任せることを意味します。委譲とはことなります。委譲は自分の苦手なこと、自分がやる必要がないことを他人に任せますが、常に監視をし状況を把握する必要があります。
分身の術は自分以上の能力のある人を見つけて、自分が担当する仕事の一部ををすべて任せることです。能力の高い人にすべてを任せるので、管理する必要はありません。極端な話、一ヶ月間、休暇をとっても、一切連絡がなくても仕事が正常に運営されることです。
分身であるため、自分と同様な種類の人を見つけ出す必要があります。それは、人は自分と同類の人間に対して、嫌悪感を持つことということです。分身を持つためには、自分のエゴを捨てる必要があります。
◆まとめ
日記を用いて他人に惑わされない自己を確認して、三種類の時間を持つことで効率よく時間を使い、分身の術で自分の代わりを生み出していくと、「少ない時間で、もっと稼げる」ようになります。
『「最大効果!」の仕事術』は、更に、紙面でコーチが語るような質問が用意されており、それに対する回答を考えることにより、徐々に、錆び付いた頭を綺麗にするような効果があるようです。
最後に、アドレナリン中毒を無くすという小項目に苦笑してしまいました。アドレナリン中毒とは無理矢理やる気を起こさせて、無理をして仕事をかたづけることです。特に、コーヒーと砂糖の入った食品でやる気を起こさせるようです。体に良くないのでやめるようにとあります。
私は、コーヒーとチョコレートが仕事の友で、これがないとやる気が起きないのです。この二つを取らないとベースがローテンションなので、常にローテンションにままになりそうです。不健康なことなので改善した方がいいのですが・・・
「最大効果!」の仕事術、著者:ジェニファー・ホワイト
高収入も自由時間も手に入れるシンプルな習慣
出版社:PHP研究所、ISBN:4569661505
後悔度:★★★★★
★★★★★:読まないと絶対後悔する、★★★★:読まないと、とても後悔する、★★★:読まないと、やっぱり後悔する、★★:読まないと、後悔する気がする、★:読まないと、後悔するかな?
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